2014年9月11日木曜日

全米オープン決勝戦での錦織選手の敗因とは?

錦織圭選手の決勝戦、惜しかったですね。彼本人が自己分析している通りの敗戦だったんだろうと思います。

「(優勝した)チリッチは何回も勝っている相手。勝てるというのが見えたのも、集中できなかった理由の一つ。ここまで硬くなったのは久しぶり。試合に入り込めなかった。」

準決勝までに勝ってきた相手は格上で、決勝で「格下」と対戦。一方のチリッチは決勝の錦織も「格上」だったということ。その違いが出たのかもしれませんが、じゃあその違いがどう出たか?

単なる力勝負ではない、メンタル勝負という側面が強くなるのは、互いの実力が伯仲したゲームです。そのメンタルとは、言い換えれば “気分” です。

錦織とチリッチの「気分」の違い、それに限らないことですが、勝者がもっていた気分と、敗者がもっていた気分の違いとは、ゲームにエキサイトすることでしょう。よりエキサイトした方が勝つというのが、実力伯仲のゲームでは常に勝敗を分けます。

エキサイトするということは、別の言い方で「ハイになる」ということもできます。

よく薬物などでそういった表現をすることがありますが、かつてサッカーのマラドーナがドーピング検査で麻薬のコカインが出て、15か月の出場停止処分を受けました。サッカーの勝負に勝つにはハイになること。それには薬効が大いに期待できるコカインを使うのが最も容易だということを、マラドーナは知っていたわけです。

ですから、もし錦織がコカインを使っていたら優勝した可能性は高くなっていたでしょうけれども、そんな不正を彼に期待するのは大きな間違いです。

じゃあどうやって麻薬を使わないでもハイになれるでしょうか? それは、目の前に “自分を奮い立たせてくれるもの” があるかどうかにかかっています。

目の前にあるものに対して「どうも気が乗らないな」と感じる場合と「よっしゃ!」と感じる場合とがあって、気が乗らないと感じたときにはダウンになってしまい、勝負に勝つのも難しくなります。

それは馬にニンジンをぶら下げるというような単純なことではなくて、賞金を欲しいと感じた方が勝つということでもありません。勝負には相手がいて、観客がいて、自分がそこまで歩んできた経緯があり、直前に見た景色とか、聞こえた音楽とか、身につけているものや衣類とか、いろんな要素があります。

しかし、そもそもそんな細かな要素全てを気にするようなことでは、ハイになることは難しくなってしまいますから、単純な方法としては、ゲームの相手になる選手を見ただけでハイになれるよう、自分を変えるというのが一番簡単で有効かもしれません。

コスモパームの考え方としては、相手選手を理解しつくして尊敬するところまでいくという方法が考えられます。「こんなすごい選手と対戦できる幸せ」という、その幸せな気分にどっぷりと浸かって、それでハイになるわけです。

どうやら今回は、チリッチはそうしたハイを味わい、錦織はそういった意味でダウンになっていたといえるのではないでしょうか。