2014年5月6日火曜日

善を描き、見る人に自信を与えた映画。


きょうは、映画の紹介。2008年のアメリカ・イギリス共同作品、『ダークナイト』(The Dark Knight)。バットマンの映画です。

IMDbで「9☆/10☆」という驚異的な高い評価を得ていたことから、一体どんな映画だろうと期待して見せてもらいました。

スリルいっぱいのアクション大作として見るだけなら、シリーズの他の作品でも、スパイダーマンでも、スーパーマンでも、さしたる違いのない満足感が得られると思いますが、この作品だけが「9.0☆」になったのは何なのか? それは簡単に言えば、善の何たるかを観客の誰もが再認識できたからだと言っていいのではないかと思います。

“善と悪の対立とは、相手の存在を肯定することと否定すること”。時代も文化も超えた共存の原理として『パーミストリー 〜人を生かす意志の話〜』でもお話ししていますが、この作品はその原理を極めてわかりやすく、感動的に伝えてくれています。

利己主義がさも当たり前の権利であるかのように行われ、それを目にしても誰も咎めなくなってしまったかのようなこの時代において、馬鹿だと笑われそうな利他的な生き方が、やれば自分でもできそうだぞ! と、この作品は見る人々に勇気を与えてくれたのだと思います。

『闇の騎士(The Dark Knight)』というタイトルも、 “利他主義に生きる愚か者” と読むことができます。その「愚か者」こそが真のヒーローであり、真のヒーローには誰でもなることができること、それは決して特別な能力も腕力も知力も必要としないこと、ただ人を生かすために考え、人を生かすために行動するだけで良いのだということなのです。

恐らく英語圏の人たちが多いだろうとは思いますが、IMDbで「9.0☆」をつけた私たち現代人もまだまだ捨てたもんじゃないということですね。